注文書ファクタリングとは?対応3社の条件を比較

仕事を受注したのに、材料費や外注費の支払いが先に来る。請求書を出せるのは納品が終わってからなので、その間の資金をどうするかが問題になります。
注文書ファクタリングは、この納品前の段階で資金化する方法です。ただし扱っている会社は限られていて、条件も請求書の買取とはかなり違います。この記事では、対応している3社が自社サイトで公表している条件だけを並べて比較します。
- ▸当サイトの掲載社で注文書(受注段階の債権)を買い取っているのは、ビートレーディング・トップ・マネジメント・GMO BtoB早払いの3社です。
- ▸料率は請求書の買取より高めに設定されています。GMO BtoB早払いは請求書1〜10%に対し注文書2〜12%です。
- ▸GMO BtoB早払いは受注金額の最大50%まで。全額ではなく、一部だけが対象になります。
- ▸トップ・マネジメントの注文書系商品は月商500万円以上・設立半年以上の法人に限られます。
| 扱う債権 | 納品・検収が終わる前の、受注段階で発生する債権(将来債権) |
|---|---|
| 対応している会社 | ビートレーディング/トップ・マネジメント/GMO BtoB早払い(掲載社のうち3社) |
| 手数料 | GMO BtoB早払い 2〜12%/トップ・マネジメント 3.5%〜/ビートレーディングは注文書単体の料率は記載なし |
| 買取できる割合 | GMO BtoB早払い 受注金額の最大50%まで/他2社は割合の記載なし |
| 入金まで | ビートレーディング 契約後最短翌日/トップ・マネジメント 最短2時間〜/GMO BtoB早払い 審査完了後 最短2営業日 |
| 支払いサイトの短縮 | ビートレーディング 最大6か月/GMO BtoB早払い 注文書買取で約120日間 |
| 必要書類 | ビートレーディング 注文書+口座の入出金明細(直近3か月)/GMO BtoB早払い 見積書・発注書・請求書・納品確認書など |
| 対象者 | ビートレーディング 法人・個人事業主/トップ・マネジメント 法人のみ(月商500万円以上・設立半年以上)/GMO BtoB早払い 法人のみ |
| 売掛先の条件 | ビートレーディング 法人のみ/GMO BtoB早払い 法人のみ |
| 多い業種 | ビートレーディングの注文書ファクタリングは建設業が全体の65%、製造業が14% |
| 当サイトに寄せられた口コミ | 全社0件 |
| 確認日 | 2026年9月19日 |
注文書ファクタリングとは?
注文書ファクタリングとは、受注した時点で発生する将来の債権を、納品を待たずに買い取ってもらう取引です。注文書・発注書・受注書・見積書といった、取引が決まったことを示す書類が対象になります。
通常のファクタリングは、納品が終わって請求書を発行したあとの売掛金を買い取ります。注文書ファクタリングはその1段階前を扱うため、資金が必要になる時期と資金化できる時期のずれを詰められます。

請求書ファクタリングと何が違うのか
いちばん大きな違いは、買い取る時点でまだ納品が終わっていないことです。請求書の買取は、すでに仕事が完了して金額と入金日が確定した債権が対象になります。注文書の買取は、これから仕事をするという段階の債権が対象です。
料率が高くなるのは、仕事が予定どおり完了するかどうかという不確実性が残っているためです。GMO BtoB早払いは、この差をそのまま数字で示しています。同社のFAQは「注文書買取:2%~12% 請求書買取:1%~10%」と並べて書いており、上下限ともに注文書のほうが2ポイント高く置かれています。
注文書ファクタリングに対応しているのはどの会社か
当サイトの掲載社を調べたところ、注文書・発注書の段階で買い取っているのはビートレーディング・トップ・マネジメント・GMO BtoB早払いの3社でした。それぞれ商品名も条件も違うので、以下で1社ずつ見ていきます。
ビートレーディングの注文書ファクタリング
ビートレーディングは、注文書ファクタリングをTranzax株式会社との協業として始めたと説明しています。
“POファイナンス®(受注時点等での融資/国や地公体も採用)を展開するTranzax株式会社から協力を受け、「注文書ファクタリング」を開始しました。(2021年1月29日付 日本経済新聞 金融経済面トップ掲載)
条件はFAQに整理されています。必要書類は注文書(発注書)と口座の入出金明細(直近3か月)の2点。入金は「契約後、最短翌日にお振込みいたします」、そして「支払いサイトを最大6か月短縮できる」と書かれています。
対象者は「個人事業主もご利用いただけます。ただし、取引先(売掛先)は法人の場合のみ」。申し込む側は個人事業主でもよいが、発注元は法人でなければならないという組み合わせです。3社のなかで個人事業主が使えるのはここだけです。
通常の請求書買取と、注文書ファクタリングとで、必要な入出金明細の期間が違います。同社の通常メニューは「直近2か月分」ですが、注文書ファクタリングだけは「直近3か月」です。
納品前の取引を見る以上、過去の取引の積み重ねを1か月分多く確認していると読めます。申し込む前に、3か月分の明細をまとめて出せる状態にしておくと審査が滞りません。
トップ・マネジメントの見積書・受注書・発注書ファクタリング
トップ・マネジメントは「見積書・受注書・発注書ファクタリング」という名前で扱っています。手数料は3.5%〜、審査時間は最短30分〜、資金化までは最短2時間〜と専用ページに示されています。
3社のなかで、利用条件がもっともはっきり絞られているのがこの商品です。
“※見積書・受注書・発注書ファクタリングは取引実績と取引先の信用を最重視したご契約となるため、ご利用は「月商500万円以上」「設立半年以上」の法人様に限定させていただきます。
買取可能額は「3億円まで(売掛先1社に対しての上限は1億円まで)」。本体サイトのサービス紹介にも「設立から半年以上、月商500万円以上の法人企業様が対象のサービスとなりますので、個人事業主やフリーランスの方はご利用頂けません」と同じ条件が書かれています。
この商品で見られているのは、案件そのものより「これまでの取引の積み上げ」です。同社は条件の理由を「取引実績と取引先の信用を最重視したご契約となるため」と明記しています。
月商500万円と設立半年は、単発の大型受注では満たせない条件です。この2つを満たさない段階では、ビートレーディング側を先に当たるほうが現実的になります。
掲載各社の基本条件は、次の比較表でも横並びで確認できます。
主要ファクタリング比較
| 会社 | 手数料 | 最短入金 | 対象 | 必要書類 | |
|---|---|---|---|---|---|
| アクセルファクター | 2社間1.0%〜/3社間0.5%〜 | 最短2時間 | 法人・個人事業主 | 3点 | 公式 |
| 日本中小企業金融サポート機構 | 1.5%〜 | 最短3時間 | 法人・個人事業主 | 2点 | 公式 |
| QuQuMo(ククモ) | 1%〜(上限非公表) | 最速2時間 | 法人・個人事業主 | 2点 | 公式 |
| PAYTODAY | 1〜9.5% | 最短30分 | 法人・個人事業主 | 4点 | 公式 |
| labol(ラボル) | 一律10% | 最短30分 | フリーランス・個人事業主 | 3点 | 公式 |
| ペイトナーファクタリング | 一律10%+振込手数料330円 | 最短即日 | 個人事業主・法人 | 3点 | 公式 |
PR/表内の「公式」は提携リンクです。クリックしても利用条件は変わりません。掲載順と評価の決め方は掲載基準・評価方法で公開しています。
GMO BtoB早払いの注文書買取
GMO BtoB早払いは、請求書買取と注文書買取の2つを同じサービスのなかで扱っています。料率は「注文書買取:2%~12% 請求書買取:1%~10%」。対象は法人のみで、売掛先についても「法人のみ対象です。個人向けの債権は買取対象外となります」としています。
注文書買取には、この会社だけが置いている条件があります。
“はい、可能です。…「注文書買取」に対応しています。受注金額の最大50%まで、審査完了後は最短2営業日で資金化が可能です。
注文書ファクタリングの手数料はいくらか
3社のうち、注文書単体の料率を数字で示しているのはGMO BtoB早払いとトップ・マネジメントです。GMO BtoB早払いは提携先向けの優待ページで、支払いサイト別の料率表まで公開しています。
| 支払いサイト | 請求書買取 | 注文書買取 |
|---|---|---|
| 30日以下 | 1.2%/件 | 1.8%/件 |
| 60日以下 | 2.0%/件 | 2.8%/件 |
| 90日以下 | 2.8%/件 | 3.8%/件 |
| 120日以下 | 3.6%/件 | 4.8%/件 |
| 150日以下 | 4.3%/件 | 5.6%/件 |
| 180日以下 | 5.0%/件 | 6.4%/件 |

この表を縦に読むと、料率を決めている要素が1つだけだとわかります。支払いサイトです。30日以下と180日以下で、注文書買取は1.8%から6.4%まで動きます。
横に読むと、同じ支払いサイトなら注文書買取は請求書買取より0.6〜1.4ポイント高いという差が見えます。支払いサイトを短くできる案件から先に持ち込むほうが、商品を選ぶより効きます。ただしこのレートは初回利用時のみで、通常は請求書1〜10%・発注書2〜12%です。
「受注金額の50%まで」が意味すること
GMO BtoB早払いの注文書買取は、受注金額の全額が対象になるわけではありません。「注文書買取の場合は、受注金額の最大50%まで」と明記されています。
たとえば1,000万円の工事を受注した場合、注文書の段階で動かせるのは最大500万円です。残りは納品して請求書を出してから、請求書買取として申し込む流れになります。注文書買取は前払い金の代わり、請求書買取が本体という設計だと考えると計算が合います。
ほかの2社は、買い取る割合が案件ごとの見積りで決まります。いくら出るかを先に聞いてから、外注や仕入れの発注をかけるのが安全です。
支払いサイトはどれくらい短くなるのか
ビートレーディングはFAQで「支払いサイトを最大6か月短縮できる」としています。一方、同社の解説ページでは「最大90日!回収サイトを短縮」というバナーも使われています。同じサイトの中に6か月と90日の2つの表記が並んでいる状態です。
資金計画を立てるときは、短いほうの90日を前提に組んで、見積りの段階で実際の短縮幅を確認するのが確実です。6か月は「6か月先の注文書まで買い取れる」という上限の説明として使われており、案件ごとに短縮できる幅は変わります。
GMO BtoB早払いは、サービスページの図版で「注文書買取で約120日間の短縮、請求書買取で約60日間の短縮」という目安を示しています。注文書の段階で動かすほうが、短縮できる期間はおよそ2倍になる計算です。
注文書ファクタリングの必要書類
注文書ファクタリングでは、取引が成立していることを示す書類が請求書の代わりになります。
| 会社 | 必要書類 |
|---|---|
| ビートレーディング | 注文書(発注書)/口座の入出金明細(直近3か月) |
| トップ・マネジメント | 見積書・受注書・発注書のいずれか1点(追加書類が必要な場合あり) |
| GMO BtoB早払い | 買取実行時は見積書、発注書、請求書・納品確認書(検収書)など。別に利用審査で決算書2期分と試算表、取引基本契約書など |
GMO BtoB早払いだけ書類が多く見えるのは、利用審査と買取審査が分かれているためです。決算書2期分と試算表は最初の利用審査のときに必要で、同社は「ご利用2回目以降は、利用審査が不要です」と案内しています。
注文書ファクタリング3社を同じ項目で並べる
| 会社 | 対象者 | 手数料 | 買取できる割合 | 入金まで | 書類 |
|---|---|---|---|---|---|
| ビートレーディング | 法人・個人事業主(売掛先は法人のみ) | 注文書単体の料率は記載なし | 記載なし | 契約後 最短翌日 | 2点 |
| トップ・マネジメント | 法人のみ(月商500万円以上・設立半年以上) | 3.5%〜 | 記載なし | 最短2時間〜 | 1点〜 |
| GMO BtoB早払い | 法人のみ(売掛先も法人のみ) | 2〜12% | 受注金額の最大50% | 審査完了後 最短2営業日 | 利用審査+買取審査の2段階 |
各社の詳しい条件は会社ページにまとめています。ビートレーディング/トップ・マネジメント/GMO BtoB早払い
注文書ファクタリングが使える業種
ビートレーディングは、注文書ファクタリングの利用業種の内訳を公開しています。「最も多い業種は『建設業』であり、全体の65%を占めています。その次に多い業種は『製造業』で全体の14%」。2業種で約8割を占める計算です。
建設業と製造業に集中するのは、受注から納品までの期間が長く、その間に材料費や外注費の支払いが先行する構造があるからです。逆にいえば、受注から納品までが短い業種では、注文書の段階で動かす必要がそもそも薄くなります。
業種そのもので断られるわけではありません。ビートレーディングは通常のファクタリングについて「売掛金を保有していて売掛先が法人であればどのような業種でもご利用いただけます」と答えています。
注文書ファクタリングが向く場合・向かない場合
向いているのは、受注は決まっているが、納品までに数か月かかり、その間の支出が先に来る案件です。建設業の工事や製造業の受注生産が典型で、支払いサイトが長いほど短縮できる幅も大きくなります。
向かないのは、すでに納品が終わっている取引です。請求書を発行できる段階なら、料率が2ポイント前後低い請求書買取のほうが条件がよくなります。対応している会社も一気に増えます。条件はファクタリングを少額で使うには?手数料の下げ方で金額帯ごとに整理しました。
すぐに資金が要るときも向きません。3社とも当日入金を掲げていないうえ、GMO BtoB早払いは初回に利用審査が入ります。当日中に動かしたい場合は請求書買取でオンラインファクタリングを見たほうが早く、法人の条件は法人向けファクタリングとは?法人専用の会社と条件にまとめています。
申込から入金までの流れ
- 受注する(注文書・発注書・受注書・見積書のいずれかを受け取る)
- 申し込み(GMO BtoB早払いは初回のみ利用審査が先に入ります)
- 書類の提出(注文書+入出金明細が基本。会社によって明細の期間が違います)
- 審査(発注元の信用力と、これまでの取引の積み上げが見られます)
- 条件の提示(手数料と、いくらまで買い取るかがここで決まります)
- 契約・入金(ビートレーディングは契約後最短翌日、GMO BtoB早払いは審査完了後 最短2営業日)
- 納品・検収後、発注元からの入金でファクタリング会社への支払いが完了します
外注や仕入れの発注は、条件の提示を受けてからかけるのが安全です。買い取ってもらえる金額は受注金額の全額とは限らないため、先に支出を確定させると差額が出ます。
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注文書ファクタリングのよくある質問
注文書ファクタリングは請求書がなくても使えますか?
使えます。それがこの商品の目的です。トップ・マネジメントはFAQで「注文書ファクタリングとは何ですか?請求書がなくても利用できますか?」という質問に「はい、ご利用可能です」と答えています。ただし同社の場合、月商500万円以上・設立半年以上の法人という条件が別にあります。
個人事業主でも注文書ファクタリングは使えますか?
3社のうちビートレーディングだけが個人事業主も対象としています。ただし「取引先(売掛先)は法人の場合のみ」という条件が付きます。トップ・マネジメントとGMO BtoB早払いは法人限定です。
受注金額の全額を買い取ってもらえますか?
GMO BtoB早払いは「受注金額の最大50%まで」と明示しています。他の2社は、買い取る割合が案件ごとの見積りで決まります。いずれにせよ全額が出る前提では組まないほうが安全です。
注文書ファクタリングの手数料はなぜ高いのですか?
買い取る時点でまだ納品が終わっておらず、取引が予定どおり完了するかどうかの不確実性が残るためです。GMO BtoB早払いの料率でいえば、請求書1〜10%に対し注文書2〜12%で、上下限ともに2ポイント高く設定されています。
注文書ファクタリングは取引先に知られますか?
GMO BtoB早払いは「取引先への通知は原則不要です」「2者間取引で売掛先への通知不要」としています。ビートレーディングも2者間と3者間の両方を扱っており、2者間であれば売掛先の承諾は不要です。ただしどの会社でも「絶対に伝わらない」とまでは言えません。3者間を選んだ場合は売掛先の承諾が前提になります。
注文書ファクタリングはどのくらいで入金されますか?
ビートレーディングが「契約後、最短翌日」、トップ・マネジメントが「最短2時間〜」、GMO BtoB早払いが「審査完了後 最短2営業日」です。GMO BtoB早払いは初回に利用審査(最短2営業日)が別途入るため、初回はさらに時間を見ておく必要があります。
注文書ファクタリングに登録や許認可はありますか?
ファクタリング業そのものに、登録や許認可の制度は存在しません。注文書ファクタリングも同じです。ビートレーディングが掲げる経営革新等支援機関の認定は、中小企業等経営強化法にもとづく別の制度で、ファクタリング業の許認可ではありません。
当サイトに注文書ファクタリングの口コミはありますか?
現在、当サイトに寄せられた口コミは全社0件です。このページで扱っているのは各社が自社サイトで公表している条件だけで、利用者の評価は含んでいません。
このページの数値と引用は、すべて各社が自社サイトで公表している表記を直接確認したものです。他媒体の数字の転載や、当サイトの推測は使っていません。各社の表記は予告なく変更されることがあります。(確認日:2026年9月19日)



